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最高裁判所第一小法廷 昭和28年(あ)4481号 決定 1954年3月25日

本籍並住居

茨城県新治郡小幡村大字小幡三一〇九番地

農業

瀬尾由夫

大正六年五月一七日生

右に対する公職選挙法違反被告事件について、昭和二八年七月三一日東京高等裁判所の言渡した判決に対し被告人から上告の申立があつたので当裁判所は次のとおり決定する。

"

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人富山薫の上告趣意は事実誤認、並びに原審で主張も判断もない単なる訴訟法違反(所論調書が不当に永く勾留された後の自供調書である点はこれを認むべき証拠がないし、また、仮りに所論解散が無効であるとしても、本件選挙がそれ自体非合法な無効な選挙であるといえないこと多言を要しない。)の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 斎藤悠輔 裁判官 真野毅 裁判官 岩松三郎)

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